鉄道に関する動画・情報、つれづれなる駄文



2010年08月13日

鉄道ムービー入門

遅ればせながら、鉄道ムービー入門を読了しましたので
簡単ながらレビューをさせていただきます。

結論からいうと、買いです。

鉄道写真は詳しいけど、動画はとりあえず固定で撮っているだけという方が
まだまだ多いと思います。そんな方には本当にお勧めです。

ただし、写真と同様に鉄道動画の撮り方は撮影者の嗜好で十人十色という面もあります。

最大公約数的な、絶対押さえておくべき基本をマスターするという上では
間違いなく良書ですが、撮り慣れている方には少し物足りなさを感じるかもしれません。
しかし全部が全部、無手勝流で撮るのではなく、
基本をマスターした上で個性を出していくのが王道だと思います。
守破離っていう言葉もありますし。
あらためて基本に立ち返る意味で、決して読み飛ばすべきではないかと思います。


動画は写真以上に、後加工が重要視されます。そこで、本書では
編集のTIPSがまとめられています。カメラ添付のソフトを使用した方法から、
Canopus社のEDIUSを使用した本格的な編集例までカバーされているのが
親切だと感じました。(EDIUSは30日体験版があるので気軽に試せます)

特に巻末のモノクロページはページが少なく文字が多めですが
見逃せないポイントが密度高くまとめられております。

本書の見どころは他にもいくつもあるのですが、中でも良心的と思ったのは
どの作例にも撮影区間が明示されていること。細かい地図こそありませんが
地形図やGoogle EARTHと見比べればほとんどのケースで撮影場所が特定でき、
撮影地ガイドとして使うこともできます。

一般の撮影地ガイドだと、写真向きでも動画には厳しい場所も載っていたりします。
(国道の近くで車の走行音が盛大に入る場所や、縦アングルの方が収まりが良い場所など)


重箱の隅をつつくようですが、何点か物足りないと感じた部分があるので
書き連ねていきますと…

個人的な要望としては、1000円程度の価格上昇はやむをえませんが
作例何本かを抜き出して収録したDVDがあると理想かなと思いました。

本書では作例を佐々倉氏の手による別売りのDVDと結びつけた形で紹介されており
DVDが無いと実際の映像として確認ができません。
全部とは言いませんから、一部だけでも玄光社のYoutubeチャンネルで掲載するとか、
DVDの形で提供できるとより読者の理解も深まるかと思います。
せっかく、何点かは実際にYoutubeで紹介されてるのですから…

やはり写真ではなくシーケンスでどういう風に絵が移り変わっていくのか
ベテラン作者の作例に勝るものはないかと思いますので。

そこに体験版編集ソフトでも同時収録されていれば完璧ですね。

また、残念ながらMACユーザーの方には編集の項目はあまり参考になりません。
ビデオカメラ付属のソフトにMAC版が殆ど存在しないという事情もありますが
Windows版のソフトが中心で、MACに関しては代表的なソフトに
言及があるのみなので、せめてiMovieだけでも取り上げる方が良かったのでは無いかなと。
特にカメラ付属ソフトが無い、ということはMACユーザーの場合市販ソフトに
依存するしかないとも言えますので、EDIUSでの手順のような流れの紹介が
記載されていると、初心者にとって心強い存在になったと思います。

(なぜか、自分の周りの動画作者はMACユーザーが多い。不思議なことだが)

これは個人の好みですが、カラーページが多く見やすいけれど
少しページが少ないかなと感じました。
最後の方にある音声に関するTIPSなんて、倍のページ数で取り上げてもらいたいくらいでした。
そういう切り口の、別の本を買えと言われてしまえばそれまでなんですが…


今回読んでみて、自分の最大の課題はやはり音声かな、と痛感しました。
また、自分はまったくと言っていいほどシルエット撮影していないと
本書を通じて気が付きました。
これは自分の撮影スタイルを客観的に知る上での重要な手がかりでした。

著者の趣味が反映されていると思いますが、本書ではシルエット表現のシーンが繰り返し紹介されます。
情景にこだわった場合、空や背景の描写を優先させるという表現は間違いなく有効ですが
逆に何が走っているのか分かりにくくなるという諸刃の剣ですので、
自分のように特定形式や、珍しい列車狙いが多い作者だとまず撮りません。
(事実、Youtubeでも殆ど見かけません)写真でも形式写真派が圧倒的に多いですね。

思うに、そういったスタンスじゃなくて漠然と「鉄道」という題材で日常を切り取る、
そんな心の余裕をもつようにしたいなぁと思いました。

繰り返しになりますが、映像の道で食べていける方で無い限りは
本書に触れることで必ず新しい発見があると思います。是非お手にとってご覧ください。

#すみません、途中から全然レビューじゃなくなっちゃいましたね。



最後に

のりものポッドキャストの白井さん、Youtube車窓動画の海浜こと大澤さんが
有名アマチュア作者としてページを割いて取り上げられていることは
以前のエントリーで取り上げたとおりで、蓋を開けてみて期待を裏切らず
面白いページだったのですが、少し目立たないながらも
前田さん(smaeda)が取り上げられていたのがサプライズでした。

ビデオサロン誌ではしょっちゅう取り上げられる方ですから
改めて取り上げる必要はないということなのかもしれませんが、自分にとって
自分の動画をネットで配信するという楽しさを教えていただいた
大事な大事な方でして。
是非前田さんのサイトも併せてご覧頂ければと思います。




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posted by いそはち at 13:01 | Comment(3) | TrackBack(0) | ビデオ編集 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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